PSジャパンらがプロジェクト始動 6社連携でプラ容器再資源化

2025年10月02日

ゴムタイムス社

 PSジャパンは10月1日、使用済みプラスチック食品容器の回収、再資源化、再生原料化、成形および販売に携わる6社と連携し、スーパーマーケットの店頭で回収した使用済みプラスチック食品容器をケミカルリサイクルにより再資源化し、再びプラスチック食品容器として再生・活用する「瀬戸内資源循環プロジェクト」を開始すると発表した。
 同プロジェクトでは、これまで水平リサイクルが困難とされてきた色柄発泡容器(PSP)や透明容器(OPS)を含む使用済みプラスチック食品容器を対象に、回収から高度選別、ケミカルリサイクル(熱分解による油化)、石油精製、スチレンモノマー化、さらにケミカルリサイクル由来ポリスチレン樹脂(マスバランス方式)の製造と成形品の販売までを一貫して行う水平リサイクルループを構築する。これにより、持続可能な循環型社会の構築を目指す。
 また同プロジェクトは、瀬戸内エリアで使用済みプラスチック食品容器を回収・選別し、油化ケミカルリサイクルにより再資源化した原料を活用する地域循環型リサイクル・原料調達スキームであり、再商品化された製品は、地域を越えて全国へ展開され、環境負荷低減に貢献する。
 オガワエコノスは使用済み容器の回収・高度選別・加工、CFPは熱分解による油化、旭化成アドバンスは熱分解油のオフテイク石油精製接続、太陽石油は熱分解油からの分留・基礎化学品製造、旭化成は基礎化学品からスチレンモノマー製造・供給、同社はポリスチレンなどの製造・供給、シーピー化成は再生樹脂を用いた食品容器の製造を行う。
 同スキームでは、シーピー化成を中心に、2026年までに賛同してもらえるスーパーマーケットと協議を進め、同年中には岡山・広島エリアの店舗において使用済み容器の回収を開始する予定となる。2027年には、再生プラスチックを使用した製品の販売開始を目指していく。
 各社代表 (共同メッセージ)は、「本プロジェクトは、企業の垣根を越えた協業により、地域に根差した資源循環の実現を目指す取り組み。私たちは、日々使用されるプラスチック容器を通じ、サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを進め、循環型社会の構築に向けて引き続き挑戦し、持続可能な未来の実現に貢献したいと考えている。」とコメントしている。

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