三井化学は9月30日、「三井化学レポート2025」を公開したことを発表した。本レポートは、機関投資家をはじめとするステークホルダーとの質の高い対話を行うためのコミュニケーションツールとして作成している。
同社グループは、成長領域において高成長・高収益の「グローバルスペシャリティカンパニー」を目指すとともに、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業を日本の産業を支える強靭な「ベーシック&グリーンマテリアルカンパニー」とするべく、2025年5月に同事業の分社化検討を開始するなど、会社全体として聖域なき事業ポートフォリオ変革を加速させている。
今回のレポートは、「グローバルスペシャリティカンパニー」の実現に向けた強い意志をテーマに掲げて作成した。また、同社グループの価値創造の道筋を伝えるべく、財務・非財務の統合という観点からも深く掘り下げて説明している。
「三井化学レポート2025」の3つのポイントは以下の通りとなる。
一つ目は、「事業ポートフォリオ変革を通じた資本効率向上」。CEOメッセージ:グローバルスペシャリティカンパニーの実現に向けた強い覚悟、CFOメッセージ:資本効率・企業価値向上に向けた強い意志、CSOメッセージ:聖域なき事業ポートフォリオ変革推進への強い信念をそれぞれ表明している。
二つ目は、「高成長を支える競争優位性」。同社グループの競争優位性を、3つのキードライバー「世界有数の高度な技術・開発力」「市場をリードする製品力」「グローバル展開力」に整理した。
三つ目は、「ガバナンス強化を通じた経営の質の向上」。ステークホルダーとの認識のギャップを埋める取り組みを進める。
従来からの改善点として、英語版は日本語版の公開後に順次開示していたが、フェアディスクロージャーの観点から、日英同時公開とした。また、多くのステークホルダーから要望が上がっていたScope3開示の算定対象を、同社単体から主要関係会社を加えた範囲へと拡大した。

