横浜ゴム、自然共生サイトに認定 三重と尾道の2工場

2025年09月26日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは9月24日、同社の三重工場(三重県伊勢市)および尾道工場(広島県尾道市)が2025年9月、国が認める「自然共生サイト」に認定されたことを発表した。同社拠点の「自然共生サイト」への認定は2023年の茨城工場と合わせて計3拠点となる。

 「自然共生サイト」は2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全する世界目標(30by30目標)の達成に向けて環境省が2023年度から運用を開始した制度である。2025年4月からは同制度を法制化すべく施行された、地域における生物の多様性の増進のための活動の促進等に関する法律(通称:生物多様性増進活動促進法)に則り、企業などによる特定の場所に紐付いた生物多様性の維持・回復・創出活動を認定し、その実施区域を「自然共生サイト」と呼称している。「自然共生サイト」のうち維持活動の実施区域は自然保護区などを除いて「OECM」として国際データベースに登録される。

 今回、両工場は健全な生態系が存する場を維持する活動を実施しているとして認定された。三重工場はトノサマガエルなど希少な動植物種が生息していることやCO2吸収量解析、リターの堆肥化など脱炭素型物質循環の考え方を取り入れていること、尾道工場はゾーニングや植生管理方針により樹林地、草地、水辺といった多様な環境を維持していることが特に評価された。なお、こうした生物多様性保全活動はこれまでにも高い評価を受けており、両工場とも一般社団法人「いきもの共生事業推進協議会(ABINC)」の「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」を取得している。

 同社は2023年より「30by30」達成に向けた日本の有志連合「生物多様性のための30by30アライアンス」に参画している。今後も2026年までに累計5拠点での「自然共生サイト(OECM)」への認定を図り、「30by30」達成へのさらなる貢献を目指す。

 同社はサステナビリティ・スローガンとして「未来への思いやり」を掲げ、事業活動を通じた社会課題への取り組みにより、共有価値の創造を図っている。

「自然共生サイト」への認定を表すロゴマーク

「自然共生サイト」への認定を表すロゴマーク

三重工場内の緑地

三重工場内の緑地

小学生への環境学習活動の様子

小学生への環境学習活動の様子

尾道工場内の湿地

尾道工場内の湿地

工場敷地内に飛来する野鳥のモニタリング活動の様子

工場敷地内に飛来する野鳥のモニタリング活動の様子

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