住友化学、長岡バイオエコノミーコンソーシアムに参画 Biondoで地域資源循環の実現へ

2025年09月24日

ゴムタイムス社

 住友化学は9月22日、新潟県長岡市が主導する産学官金の枠組み「長岡バイオエコノミーコンソーシアム」へ参画することを発表した。デジタルサービス「Biondo(ビオンド)」の活用拡大を通じて、地域の未・低利用資源の価値創出に貢献し、資源循環モデルの構築に取り組む。

 長岡市は、全国初の「地域バイオコミュニティ」として、2021年に内閣府から認定されている。長岡バイオエコノミーコンソーシアムは、その中核組織として、産学官金共同でバイオエコノミー社会の実現を目指す枠組みである。現在の会員数は68団体で、長岡ならではの未利用資源や独自産業資源(例:酒粕、もみ殻など)を最大限に活用し、新たなビジネスモデルやイノベーションの創出を推進している。

 同社が提供する「Biondo」は、同社が持つ高度な分析技術と豊富な天然資源のデータをベースとした、天然素材を売りたい人と買いたい人をつなぐデジタル・プラットフォームである。同社は、さまざまな地域資源を有効活用すべく、企業と自治体が密接に協力する有力な地域コミュニティとのパートナーシップを模索しており、このたび先進的な取り組みを展開する長岡市との連携が実現した。

 今回の連携において、長岡バイオエコノミーコンソーシアムは、地域企業が持つ特産物や未・低利用資源などについて「Biondo」に分析依頼を行い、その分析結果をもとに地域資源のデータベースを構築する。地域企業は地域資源の機能成分情報を活用して、資源の高付加価値化や新規事業創出・販路拡大などが可能になる。同社は、成分分析によって資源の持つ可能性を「可視化」するとともに、その情報を「Biondo」のwebサイトで公開することで地域の枠組みを越えて全国へ発信し、「Biondo」のプラットフォームを生かした企業間のマッチングを促進する。これにより、長岡における資源循環型社会の実現と新たな産業創出を加速する。

 同社は、今回の取り組みをモデルケースとして、「Biondo」を通じて全国各地の地域資源の価値をさらに開拓し、地域課題の解決や産業の活性化、未・低利用資源の有効活用による持続可能な循環型社会の実現を目指していくとしている。

「長岡バイオコミュニティ」のロゴマーク

「長岡バイオコミュニティ」のロゴマーク

「Biondo」のロゴマーク

「Biondo」のロゴマーク

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