ハイケムは9月16日、中国・遼寧省に拠点を持つ建材メーカーが独自に開発した次世代型の「複合ナトリウムベントナイト」をはじめとする各種ベントナイト製品の取り扱いを開始したことを発表した。
ベントナイトは、「モンモリロナイト」という天然鉱物を主成分とする火山活動によって生まれた粘土である。耐水性、イオン交換性、増粘性などに優れ、幅広い用途に使用されることから「1千の用途を持つ奇跡の粘土」とも呼ばれている。主に自動車部品の鋳物用粘土や土木資材、ペット用トイレ砂などで利用されているが、近年は医薬品や化粧品、土壌修復などの高付加価値製品にも応用範囲が広がっており、安定した需要が見込まれている。
同社が新たに取り扱いを開始する遼寧省メーカーは、ベントナイトの取扱実績において中国国内でトップクラスを誇り、大手鉄鋼メーカーにも既に採用されている信頼性の高い企業である。遼寧省メーカーのベントナイトの生産能力は年間200万トンとなり、豊富な供給能力を有している。また、鉱山の近隣に複数の生産ラインを有し、6シリーズ・30種類のベントナイト製品を展開している。さらに、研究開発にも積極的に取り組むことで、従来製品のアップグレードを図っており、次世代型・環境配慮型のベントナイトの開発を進めている。
中でも、遼寧省メーカーが独自に開発した「複合ナトリウムベントナイト」は、高性能ペレット結着剤として中国で特許を取得している。本製品は、高い膨潤性、増粘性などを持ち、多機能性と高性能を兼ね備えている主力製品である。少量の添加で鉄分を増加させると同時に、コスト削減、省エネ、排出削減、生産効率の向上を実現し、鉄鋼業界をはじめ、鋳造・土木・建設・農業・ペット用品など幅広い分野での応用が可能となる。
同社は、これらのベントナイト製品の取り扱いを開始し、①ベントナイトの国内安定供給体制の構築、②顧客ニーズに応じた用途開拓・技術支援、③物流体制の整備を推進していく。これらを通じて、日本市場におけるベントナイトの安定供給ならびに、顧客の多様なニーズへの対応を強化していくとしている。
