ピレリは9月5日、1954年に設立された工業デザイン分野で最も権威のある賞の一つ、ADI国際コンパッソ・ドーロ賞を受賞したことを発表した。革新的な技術により、ピレリ P Zero Eは、モビリティデザイン部門において同賞を受賞した初のタイヤとなった。授賞式は、2025年大阪万博会場にて70周年を記念するコンパッソ・ドーロ賞の特別国際版として開催された。
今年のコンパッソ・ドーロ賞は、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に着想を得ており、同社は主要分野の一つである「Connecting Lives」で受賞した。これは、環境への影響を低減した先進技術製品の開発を通じて人々を繋ぐ取り組みである。例えば、P Zero Eは、特に高性能セグメントをターゲットとするタイヤにおいて、これまでにないほど高い割合で天然素材とリサイクル素材を使用して設計された世界初のタイヤである。工業デザイン、持続可能なイノベーション、そしてテクノロジーの完璧な融合であるこのタイヤは、業界にとって革命的な転換点となった。
ピレリ P Zero Eは、55%を超えるバイオベースおよびリサイクル材料を使用し、濡れたアスファルトなどの厳しい条件でも性能と安全性を維持する世界初のウルトラ・ハイ・パフォーマンスタイヤとして2023年に発売された。性能、効率、快適性は、ヨーロッパのタイヤラベルでウェットグリップ、転がり抵抗、ノイズのトリプル「クラス A」スコアによって強調されている。このタイヤは、電気自動車とプラグインハイブリッド車の効率を最大化するように設計されており(Electテクノロジーにより燃費を最大10%向上させる機能)、パンク後でも走行を継続できるRunForwardテクノロジーなど、同社の最先端の独自技術が標準装備されている。これは目に見えない革命であるが、将来のタイヤ開発の新たな方向性を設定する可能性があり、2023年のAutomobile Club de France Awardsで「タイヤ・オブ・ザ・イヤー」賞を受賞した。
その結果、P Zero Eは、タイヤに埋め込まれたセンサーから情報を収集し、独自のソフトウェアとアルゴリズムで処理できる世界初のハードウェア&ソフトウェアシステムであるサイバータイヤと並んで、同社の技術革新の最前線に立っている。これにより、新たな車両機能に加え、スマートロードやスマートシティなどの他のデジタル環境との統合が可能になる。
