住友理工、「OECM」として登録 大峰高原生物多様性保全エリア

2025年09月05日

ゴムタイムス社

 住友理工は9月3日、同社が里山保全等の活動を実施している「大峰高原生物多様性保全エリア」が、国連環境計画世界自然保護モニタリングセンター(UNEPーWCMC)が管理する国際データベースに「OECM」として登録されたことを発表した。

 環境省は、民間等の取り組みにより生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」に認定しており、令和6年度に認定した区域のうち保護地域と重複しない6400haをOECMとして国際データベースに登録した。累計登録面積は5万4500haとなり、「30by30目標」に向けた取り組みが一歩前進している。

 「大峰高原生物多様性保全エリア」は、生物多様性を目指した保全活動やCO2の吸収源となる森林づくりなど、SDGs達成に向けた取り組みが評価された。その結果、2024年10月に環境省の「令和6年度前期 自然共生サイト」に認定、このたびOECMへの登録となった。

 「大峰高原生物多様性保全エリア」は、長野県北安曇郡池田町の北部に位置する標高約1000m、面積約116haの高原である。七色大カエデや白樺の森を中心とした区域で、国や県のレッドリストに掲載されている野生生物が18種確認されている。同社は、自然共生サイトの申請者である「大峰高原里山整備利用推進協議会」の一員として、里山の整備・利用を通じた持続的な里山の管理や、自然環境の維持に取り組んでいる。活動としては、同社のボランティア隊を春・秋の年2回派遣しており、森林保全の間伐、植林、モニタリングなどを地元の方や専門家の指導の下に行っているほか、郷土食作り体験や地元の方との交流会など、地域交流にも努めている。

 同社グループは、天然ゴムをはじめ、大気や水、鉱物など様々な自然の恵みを利用して事業活動を行っている。同社グループが策定した「住友理工 環境長期ビジョン 2050」では、これら自然の恵みや自然環境を事業活動によって破壊することなく、後世に引き継いでいく責任があることを認識し、自然共生社会へ貢献することを掲げている。今後も自然との共生、生物多様性保全のため、近隣地域の方々とともに活動範囲を広げて行くとしている。

「OECM」のロゴマーク

「OECM」のロゴマーク

大峰高原生物多様性保全エリア全景

大峰高原生物多様性保全エリア全景

同社ボランティア活動集合写真

同社ボランティア活動集合写真

間伐作業の様子

間伐作業の様子

モニタリング作業の様子

モニタリング作業の様子

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