東レが米で販売開始 大動脈弁狭窄症治療用のカテーテル

2025年09月04日

ゴムタイムス社

 東レは9月3日、米国食品医薬品局(FDA)より510(k)認可を取得した、大動脈弁狭窄症治療用のバルーン拡張式弁形成術用カテーテル「大動脈弁用イノウエ・バルーン(米国販売名:INOUE BALLOON A)」について、2025年7月より米国において本格販売を開始したと発表した。
 大動脈弁狭窄症は、大動脈弁口の狭窄により全身に血液が送り出されにくくなる疾患であり、罹患率は60~74歳で2・8%、75歳以上で13・1%と報告されている。
 米国においては、これまで僧帽弁狭窄症治療用のバルーン拡張式弁形成術用カテーテル「イノウエ・バルーン(米国販売名:INOUE BALLOON CATHETER)」を1994年の承認取得以来、30年以上販売してきた。今回新たにラインアップする「大動脈弁用イノウエ・バルーン」は、「イノウエ・バルーン」同様、特徴的なバルーン拡張形態を有し、大動脈弁口をバルーン部で拡張する。
 「大動脈弁用イノウエ・バルーン」は、2018年より日本国内で販売し、医療機関で延べ1万本以上の使用実績がある。今後「INOUE BALLOON A」は、米国においても、大動脈弁狭窄症に対する新たな選択肢として医療現場への貢献が期待される。
 同社は、先端材料技術を活用した高付加価値医療材料の開発推進により、企業理念である「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の具現化に取り組み、社会貢献とともに持続的な成長拡大を目指していく。

大動脈弁用イノウエ・バルーン

大動脈弁用イノウエ・バルーン

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