積水化成品、キンコーズと協働 生分解性発泡体の市場展開など開始

2025年08月22日

ゴムタイムス社

 積水化成品工業は8月20日、キンコーズ・ジャパンと生分解性発泡体「RETONA FOAM BIO」の市場展開および2次利用を含む資源循環スキームの構築を開始したことを発表した。

 同社グループは、持続可能社会の実現に向けて、2030年までに使用原料の50%をリサイクル原料および生分解性・バイオマス由来原料へ転換する目標を掲げ、生分解性発泡体「RETONA FOAM BIO」の市場展開を進めている。また、キンコーズは、オンデマンド印刷を中心に、企画・デザイン・施工などを全国で展開し、スピーディーかつ柔軟な対応で顧客の課題に寄り添い、環境配慮と地域共創による持続可能な社会の実現を目指している。
 同社グループの環境貢献型素材とキンコーズの循環型サービスを融合させ、資源循環型社会の実現を加速させる。
 「RETONA FOAM BIO」には2種類のグレードがあり、「HSグレード」は植物を原料とするPLA(ポリ乳酸)由来の発泡シートで、優れた剛性と印刷適性を備え、広告用POPや環境配慮型ディスプレイ用資材として採用されている。また使用後の2次利用が可能で、コンポストによる堆肥化・メタン発酵によるバイオガス化・発電などの再資源化方法に適しており、実証に向けて現在取り組みを進めている。
 実際に「推し活EXPO」(2025年7月2~4日 東京ビックサイト)では、キンコーズのブースにて環境配慮型ディスプレイ用資材として「RETONA FOAM BIO HS グレード」を使用し、今後の展開に向けた実証の場となった。「RETONA FOAM BIO」の使用から回収・再資源化までを共同で取り組むことで、資源循環スキームの構築を加速させる。

 両社は今後、「RETONA FOAM BIO」の回収・輸送・再資源化に対応するパートナー企業との連携を強化し、製品のライフサイクル全体を通じた資源循環ループの構築を目指す。環境負荷の低減と持続可能な社会の実現に向け、協働による取り組みをさらに推進していくとしている。

展示会ブース写真

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