藤倉コンポジットの26年3月期第1四半期決算は、売上高が103億6500万円で前年同期比10・9%増、営業利益は15億700万円で同61・4%増、経常利益は16億6300万円で同38・8%増、四半期純利益は12億2600万円で同14・9%増となった。
セグメント別にみると、産業用資材の売上高は57億7700万円で同6・3%増、営業利益は1億1600万円(前年同期は4300万円の損失)となった。工業用品部門は、中国においては自動車市場の低迷、米国においては汎用エンジン等のローカル企業の受注低迷が続いているが、国内の自動車関連部品及び住宅設備関連部品の受注回復が進んでおり、増収増益となった。制御機器部門は、半導体市場においてAI半導体への設備投資、液晶市場ではOLEDへの設備投資が共に堅調に推移した。また医療関連部品の増産により増収となったが、一部海外の半導体設備投資の鈍化で減益となった。
引布加工品の売上高は9億6800万円で同23・1%増、営業利益は2100万円(前年同期は2900万円の損失)となった。引布部門は、電気・電子分野向け部材の受注が好調に推移したことや、製造コスト上昇分の価格転嫁効果もあり増収増益となった。加工品部門は、舶用品関係で小型船舶用の新型救命浮器が出荷開始され、防衛関連製品も好調に推移し、増収増益となった。
スポーツ用品の売上高は35億3100万円で同15・9%増、営業利益は15億5600万円で同33・9%増となった。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、グローバルモデル『VENTUS』が2025年の世界4大メジャーの全試合で優勝者が使用するなどツアープロモーション活動の強化により、好調を継続している。国内モデル『SPEEDER NX VIOLET』においても2025年の国内女子ツアーNo.1の使用率を堅持することで話題性が増し、加えて積極的な宣伝広告と営業戦略が奏功しグローバルで好調を継続し、増収増益となった。アウトドア用品部門はアウトドア市場全体が低調に推移し、減収減益となった。
26年3月期通期業績予想は、売上高は407億円で前期比0・2%増、営業利益は50億円で同7・6%増、経常利益は52億円で同6・6%増、当期純利益は38億円で同1・7%増を見込んでいる。
