住友ゴム工業は8月8日、北海道大学の総合イノベーション創発機構データ駆動型融合研究創発拠点「DーRED」内に、新たな研究拠点「住友ゴムイノベーションベース・札幌」を開設すると発表した。
同社の研究者と北海道大学の研究者・学生が協働し、実世界で自律的に判断・動作するフィジカルAIなど先端技術の研究と実用化に取り組み、ものづくりの未来を切り拓く技術革新を推進していく。また、未来のモビリティを取り巻く環境を見据えた新たな社会的価値の創出にも挑戦する。
同社はこれらの取り組みを通じて、長期経営戦略「R.I.S.E.2035」の達成に向け、競争力のさらなる強化と技術・社会両面にわたるイノベーション創出を目指していく。
同社は「R.I.S.E.2035」実現に向けた成長促進ドライバーの一つとして、「ゴム起点のイノベーション創出」を掲げている。これは、ゴムの可視化技術を人材育成・強化や外部連携で向上させ、新たな体験価値を生み出す高機能ゴムを開発する取り組みとなる。
その実現を支える重要な技術の一つがフィジカルAIとなる。同社は、この技術を活用することで、人とAI、それぞれの強みを最大限に発揮し、未来のものづくりの可能性を広げていく。
今回設置した「住友ゴムイノベーションベース・札幌」は、まさにこのフィジカルAIなど先端技術の実用化と未来のモビリティ社会への新たな価値創出に向けた研究拠点となる。ものづくりの現場から生まれる新たな研究テーマをもとに、AI技術の検証・実装に取り組むとともに、未来のモビリティ社会に資する新たな技術や価値の創出にも挑戦していく。
さらに、学生には、企業のリアルな研究テーマに触れ、社会実装を見据えた自由な発想を発揮する機会を提供するとともに、同社の社員にとってもこれまでにない新たな視点や発想を得ることで、イノベーションを担う人材の育成に取り組んでいく。
両者は共創を通じて、未来のものづくりと新たな社会的価値の創出を目指す。
2025年08月19日

