住友理工、省庁推進調査で初採用 新規開発の歯科用咬合力計

2025年08月18日

ゴムタイムス社

 住友理工は8月7日、エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンターが7月23日~8月18日の期間で実施している「エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査」において、同社が新たに開発した歯科用咬合力計「Oramo2」が採用されたことを発表した。

 「エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査」は、環境省が2011年から実施している出生コホート調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の中で、福岡県北九州市において実施するものである。エコチル調査は、10万組の親子を対象に、全国15の地域の大学等に設置されたユニットセンターと共同で実施している。調査推進にあたっては、厚生労働省、文部科学省、さらには世界保健機関(WHO)などの国際機関と連携している。調査の主な目的は、環境要因が子どもの健康に与える影響を明らかにし、そのデータをもとに適切なリスク管理体制の構築につなげることである。

 今回、小学6年生を対象とする追加調査において、新たに口腔機能検査が導入されることになり、同社が開発したIタイプのセンサー「Oramo2(オラモ2)」が採用された。なお、省庁が推進する取り組みにおいて、同社品の活用は今回が初となる。

 これまでの研究で、高齢者の口腔機能低下が身体機能や栄養状態の低下などと深く関連していることが報告されている。しかし、近年、小児においても口腔機能の発達の遅れ(口腔機能発達不全)が課題とされ、幼児期からの口腔機能管理の重要性が提唱されている。これまでに、口呼吸が小児期の口腔機能を低下させる影響があることが報告されているが、口腔機能発達不全と全身の健康との関連はまだ報告されていない。同センターでは、口腔機能の1つである「食べる機能」に着目し、その指標である咬合力の測定を行うことで、口腔機能と全身の健康との関連を調べることとした。調査にあたり、簡便な操作で結果をその場で確認できる利点を持つ、Oramo2が活用されることになった。

エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査(咬合力測定)の様子①

エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査(咬合力測定)の様子①

エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査(咬合力測定)の様子②

エコチル調査福岡ユニットセンター産業医科大学サブユニットセンター追加調査(咬合力測定)の様子②

Oramoーbfと新規開発品「Oramo2」(右)の比較画像

Oramoーbfと新規開発品「Oramo2」(右)の比較画像

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