高分子事業の営業益6割増 ユニチカの4~6月期

2025年08月07日

ゴムタイムス社

 ユニチカの26年3月期第1四半期決算は、売上高が309億1000万円で前年同期比0・8%増、営業利益は28億4400万円で同143・4%増、経常利益は18億3400万円で同31・4%減となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億200万円で同34・1%減となった。

 セグメント別では、高分子事業の売上高は139億4800万円で同1・3%減、営業利益は23億3700万円で同60・9%増となった。インバウンド需要の継続的な拡大を背景に、主力である包装用フィルムの販売量が伸長した。あわせて、コストダウン施策の効果により、収益は改善した。
 フィルム事業では、包装分野の市況回復によりナイロンフィルム、ポリエステルフィルムともに販売量は好調に推移した。ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」は、の販売は引き続き好調となった。工業分野においては、半導体市況の回復に伴い、シリコーンフリー離型フィルム「ユニピール」などの販売が好調を維持した。この結果、事業全体で減収増益となった。
 樹脂事業は自動車用途の市況が緩やかな回復傾向にあることから、ナイロン樹脂やUポリマーなどのエンジニアリングプラスチック素材の販売が伸長した。電気・電子部品用途は需要の停滞により機能樹脂素材の販売がやや苦戦したが、前年から実行しているコストダウン、販売価格の適正化の活動の効果により、事業部全体で増収増益となった。

 26年3月期通期の連結業績予想は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから、未定のため発表はなしとなっている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー