フッ素ゴムの売上は前年並み ダイキン工業の4~6月期

2025年08月08日

ゴムタイムス社

 ダイキン工業の2026年3月期第1四半期決算は、売上高が1兆2138億2100万円で前年同期比3・0%減、営業利益は1213億円で同5・1%増、経常利益は1189億500万円で同13・0%増、四半期純利益は815億2600万円で同29・2%増となった。

 化学事業セグメント合計の売上高は599億4600万円で同3・7%減、営業利益は65億2500万円で同41・7%減となった。
 フッ素化学製品全体の販売は、半導体分野を中心とする需要低迷、それに伴う流通在庫調整の動き、さらに米国の関税政策の先行き不透明感に起因する米国取引への慎重な姿勢や保有在庫抑制などの動きがある中、同社グループは拡販に努めたが、為替のマイナス影響もあり、売上高は前年同期を下回った。
 フッ素樹脂は、米国のLAN電線や中国のデータセンター分野で需要の回復及び拡大が見られたものの、国内・中国・アジアでの半導体分野の需要低迷が続いたこともあり、売上高は前年同期を下回った。
 一方、フッ素ゴムについては、米国や国内の一部需要に堅調さが見られたものの、中国・アジア・欧州などの自動車分野を中心とする需要回復の遅れから売上高は前年同期並みとなった。
 化成品は、半導体プロセス向けエッチング剤の分野で新たに連結対象会社が加わったこともあり、エッチング剤の売上高は前年同期を大きく上回ったものの、表面防汚コーティング剤や撥水撥油剤の分野での需要低迷により、化成品全体の売上高は前年同期を下回った。
  フルオロカーボンガスについては、欧州での需要と市況に厳しさが見られた中で、販売価格政策と米国での拡販に努めた結果、売上高は前年同期を上回った。 
 
 2026年3月期通期連結業績予想は直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上高は4兆8400億円で前期比1・8%増、営業利益は4350億円で同8・3%増、経常利益は4050億円で同10・5%増、当期純利益は2720億円で同2・7%増を見込んでいる。

 

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