ブリヂストンは8月5日、カーボンブラックの製造・販売を行うグループ会社であるメキシコ カーボン マニュファクチャリングを、Cabot Corporationへ譲渡する契約を締結したことを発表した。
同社は、激動の事業環境において、「変化をチャンスへ」変えることで、グローバルでビジネス体質の強化に取り組み、「質を伴った成長」に向けた基盤の構築を加速している。プレミアムタイヤ事業においては、「断トツ商品」の強化を中核に、材料・タイヤ開発から原材料調達、生産、物流、販売までのバリューチェーン全体において生産性および創造性の向上を追求している。MXCBの事業譲渡は、この取り組みの一環となる。
同社は、カーボンブラック内製事業について、専門的な知見やネットワーク、リソースを有するパートナー企業との連携が活きる領域において事業再構築を進めている。キャボットは、世界中に幅広い拠点を持ち、カーボンブラックをグローバルに供給するリーディングカンパニーである。キャボットと同社は、1950年代より長期に渡って、高品質で安定的なカーボンブラックの供給などを通じ、グローバルパートナーとして信頼関係を構築してきた。今回の譲渡により、キャボットの供給体制や、カーボンブラックに関する技術・幅広い知見をさらに活用し、事業環境の変化に対応しながら、中長期的な競争力の強化を図る。また、持続可能なサプライチェーンの構築を推進し、さらなる社会価値および顧客価値の向上を目指していく。
同社のコアコンピタンス(強み)である素材技術ー「ゴムを極める」に直結し、独自のノウハウや技術が不可欠な領域、特にプレミアムタイヤ、モータースポーツタイヤおよびサステナビリティ分野においては、自社での戦略カーボンブラック開発・生産を継続する。この役割は、同社グループ会社である旭カーボンが担う。自社開発によって事業戦略や商品戦略との連動を担保し、バリューチェーン全体で「断トツ商品」の強化を推進することで、当社の競争優位性をさらに高め、価値創造を加速していく。
本件は、同社において、中期事業計画(2024ー2026)に沿って実行している事業再編・再構築(第2ステージ)の一つとなる。
本件が当期の連結業績予想に与える影響は軽微であるとしている。
