帝人は8月4日、同社グループで、欧州で炭素繊維事業を展開するテイジン・カーボン・ヨーロッパが、航空宇宙・防衛産業の製造工程の国際的な認証制度Nadcap(National Aerospace and Defense Contractors Accreditation Program)認証を取得したことを発表した。
Nadcap認証は、アメリカの非営利団体PRI(Performance Review Institute)が運営する認証制度で、航空宇宙および防衛産業における特殊工程の品質を管理するために設けられた。Nadcap認証は、熱処理や非破壊検査などの技術分野ごとに認証が設定されており、同認証を取得するためには高い品質管理や監査体制の構築が必要となる。
同社グループは、これまで研究開発拠点において炭素繊維やプリプレグの試験の分野にあたる「非金属材料試験」のNadcap認証を取得していたが、このたび、新たに製造拠点において「非金属材料試験」と、製造工程の分野にあたる「非金属材料製造」のNadcap認証を取得した。これにより、同認証を取得した製造工程で作られた製品を必要とする企業に向けて、同社の炭素繊維やプリプレグの供給が可能となる。
同社グループはNadcap認証のほか、品質マネジメントの国際規格であるISO9001に基づく標準認証や、航空宇宙産業特有の要求事項を追加した各国の規格の認証を取得している。今後も顧客からの高い品質要求に応えられるよう、製品のさらなる品質改善の追及を続けることにより、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」となることを目指す。

