ダウは7月25日、リサイクル性のための設計および軟包装向け高性能BOPE(二軸延伸ポリエチレン)フィルムを実現するINNATE TF220樹脂による画期的なイノベーションを発表した。
材料設計から廃棄後のソリューションに至るまで、同社は包装バリューチェーン全体と連携し、今日のサステナビリティ課題に対してインパクトがあり、拡張性がある解決策を創出し、ビジョンを実際の商品へと転換している。
同社はLibyと協力し、包装の耐久性の維持および二酸化炭素排出量の削減を目指して、新世代「Floral Era」洗剤シリーズの包装にREVOLOOPリサイクル樹脂(PCR)を10%配合した。このプロジェクトは、同社の循環型アプローチが実用的かつ大量生産用途にも適用可能であり、製品性能や顧客体験を損なうことなく実現できることを示している。
世界的に、家庭での軟包装のリサイクル率が低い中、包装業界は性能要求と循環型設計のバランスの必要性に直面している。
INNATE TF220樹脂は独自の分子構造を持ち、画期的な加工性を実現する。主な利点として優れた押出加工安定性と二軸延伸加工性があり、フィルム製造時の廃棄物を大幅に削減する。また、剛性や耐熱性の向上により、印刷、ラミネート製袋などの厳しい製造要求にも対応する一方、単一素材包装においても、優れた外観と耐久性を実現する。
アップグレードされたTFーBOPEフィルムの性能は、食品・飲料包装、ホーム&パーソナルケア包装などの優先分野における循環型包装の実用化でその有効性を証明しており、各ブランドオーナーが機能性と意匠性を失わずサステナビリティを推進することを支援する。
この樹脂の「リサイクル性のための設計」理念は、包装バリューチェーン全体での協業を促進し、コンバーターやブランドオーナーは、TFーBOPEフィルムを活用してアジア地域のリサイクル関連規制(中国の「ダブルカーボン」目標など)に対応しつつ、製品ポートフォリオの将来性を確保している。
INNATE TF220樹脂による高性能包装からリサイクル可能な単一素材包装設計まで、同社は循環型経済に向けたクローズドループソリューションを先導し、業界の循環型経済への転換を加速させている。同社は、バリューチェーン全体の主要関係者と協力し、革新的かつ持続可能な包装ソリューションの推進に取り組んでいる。循環型材料への投資、リサイクル技術の高度化、リサイクル性のための設計の推進を通じて、同社は素材エコシステムの発展とプラスチック産業の変革を牽引し、より高いリサイクル性、再利用性、資源効率の実現を支援し続ける。
2025年07月29日
