住友ベークライトは7月22日、AGCとその子会社であるAGCポリカーボネートが運営するポリカーボネート事業を譲受することで合意したと発表した。製品販売の移管スケジュールは、各顧客に個別に連絡するとしている。移行は円滑に進め、関係者への影響を最小限に抑えるよう努める方針。
今回の譲受は、同社グループが戦略領域と定めたモビリティ領域(自動車・航空機・鉄道)で使用されるポリカーボネート(PC)製品の競争力強化に寄与するものとなっている。特に成長が期待される運転支援分野では、同社とAGCが持つそれぞれ固有の光学シート技術を融合することで、シナジーを生み出すことが可能としている。
同社では、AGCのポリカーボネート製品を引継ぎ、建材や産業・電子用途の商品力を強化することで、競争優位性を高めていく。ブランド力のある「ツインカーボ(ポリカーボネート断熱高耐候中空シート)」ではデータセンター向けの販売を強化し、業界トップシェアを目指します。
同社グループは、2030年ありたい姿として「お客様との価値創造を通じて、未来に夢を提供する会社」を目指している。これを実現するために、現在進行中の中期経営計画2024~26では、「ニッチ&トップシェアを目指し、価値創造につながるポートフォリオ改革に挑戦する」ことを掲げ、事業運営に取り組んでいる。
同社では、AGCがこれまで築いてきた実績と技術を引き継ぎ、それぞれの強みを融合することで、お客様へのサービス向上を図り、事業の発展と新たな価値の創出を目指していく。
2025年07月28日
