BASF、高機能プラが家庭用食器に採用 高い強度で軽量の「アンバーウェア」

2025年07月28日

ゴムタイムス社

 BASFは7月24日、同社の高機能プラスチック「Ultrason」を活用し、プラスチック製品メーカーのキョーラクが、総合的家庭用製品ラインナップに独自の食器デザインコンセプト「アンバーウェア」を新たに追加したことを発表した。この「アンバーウェア」は、高い強度と耐化学薬品性を備えた、射出成形および押出成形用のポリエーテルスルホンであるUltrason E 3010 natを素材としている。

 PESU素材本来のハニーカラーの色調により、食器は淡く、透明感のあるアンバーカラーになるのが特徴となる。この色合いは、長年使用しても変わらず、食器に独自の魅力を与え続ける。さらに、軽量で、耐熱性・耐電子レンジ性に優れ、割れにくいという特性を持つ。各種の洗剤と食洗機にも対応している。これらすべてのUltrasonの利点により、アンバーウェアの食器は、繰り返し使用でき、持続可能なライフスタイルに貢献する。使い捨てプラスチックの使用を避け、家庭、ケータリングサービス、テイクアウトから生じるパッケージごみを削減することで、循環型経済をサポートする。

 Ultrason製の食器は、磁器に比べ、軽量で割れにくいのが特徴である。キョーラクは、材料の機械強度試験を重ねた結果、Ultrasonの高い耐ストレスクラック性に基づき、アンバーウェアの割れや欠けに対して永久保証を提供している。一般的にプラスチック製品では、紫外線による色褪せも劣化の兆候と見なされる。割れやすくなったり、物理的・化学的耐性が徐々に失われたりするが、アンバーウェアの場合、長期使用や経年変化を経ても、色の変化と高い性能バランスが保たれる。年数を経て深みを増すアンバーカラーは、安全で、再使用可能かつ、高品質の製品を選ぶ、環境に配慮したライフスタイルの象徴となる。

 Ultrasonは、卓越した機械的、光学的特性に加え、マイナス30℃~180℃(短時間なら220℃まで)の耐熱性も備えている。同社のPESUは、成形、色、透明性において、デザインの自由度が高く、家庭用品やケータリング用品をほぼ無限にデザインできる。

BASFの高機能プラスチック「Ultrason」を使用した「アンバーウェア」

BASFの高機能プラスチック「Ultrason」を使用した「アンバーウェア」

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