信越化学工業の26年3月期第1四半期連結決算は、売上高が6285億4900万円で前年同期比5・1%増、営業利益は1668億300万円で同12・7%減、経常利益は1816億2100万円で同17・4%減、四半期純利益は1264億2800万円で同12・2%減となった。
シリコーンやセルロース誘導体などが含まれる機能材料事業の売上高は1100億円で同3・0%増、営業利益は240億円で同10・0%減となった。汎用製品群の市況回復は発現しなかったが、引き続き機能性の高い製品群の販売を増進することに集中することで収益を補うことに努めた。
塩化ビニル樹脂や、か性ソーダなどの生活環境基盤材料事業の売上高は2444億円で同5・0%増、営業利益は528億円で同22・0%減となった。塩化ビニルは、今年1~3月は値上げできた地域とそうでない地域に分かれ、値上げできた地域でも昨年末にかけて生じた価格下落を取り戻すまでには至らなかった。北米で今春から需要の堅調さを背景に値上げに取り組んだが、一進一退となった。アジアほかの海外市場で、価格の低迷が起きているが、張り巡らされた販売網を駆使して、最善の販売を行った。か性ソーダについては、1~3月は10~12月と比べ、数量、売上ともに増加し、4~6月は1~3月に比べ概ね横ばいとなった。北米の需要は堅調だったが、輸出やスポットの一部に軟化が見られた。
26年3月期通期連結業績予想は、売上高2兆4000億円で前期比6・3%減、営業利益6350億円で同14・4%減、経常利益7000億円で同14・7%減、当期純利益4700億円で同12・0%減を見込んでいる。
