精密成形品は増収増益 信越ポリマーの4~6月期

2025年07月30日

ゴムタイムス社

 信越ポリマーの26年3月期第1四半期連結決算は、売上高は279億7700万円で前年同期比9・2%増、営業利益は38億2000万円で同18・7%増、経常利益は39億8500万円で同16・4%増、四半期純利益は31億900万円で同37・3%増となった。

 セグメント別では、精密成形品の売上高は143億2300万円で同14・8%増、営業利益は28億8500万円で同26・3%増となった。半導体関連容器は海外向けの出荷容器、工程内容器が共に好調に推移した。OA機器用部品はプリンター用ローラの需要サイクルの影響を受け、また、キャリアテープ関連製品はAIサーバー向け以外の大型電子部品、汎用半導体用途が低調だったことから前年同四半期を下回った。シリコーンゴム成形品はカテーテルなど医療機器向け部品が伸び前年同四半期を上回った。

 電子デバイス事業の売上高は63億8800万円で同4・0%増、営業利益は3億2700万円で同32・6%減となった。一部地域の自動車産業は堅調だったが、総じて厳しい需要環境が続き、車載向けの入力デバイス全体では低調に推移した。一方で延焼防止クッションの量産本格化やワイパーなど車載シリコーン成形品の需要が増したことでコンポーネント関連製品は前年同四半期を大幅に上回った。自動車産業以外では、ラップトップPC用タッチパッドが増加した半面、検査用コネクターの需要が振るわなかったことによりコネクター関連製品は前年同四半期を下回った。

 住環境・生活資材事業の売上高は55億9500万円で同1・4%増、営業利益は4億9500万円で同34・9%増となった。外食産業向けカラーラップの需要が伸び、海外で機能性コンパウンドが回復基調で推移したことにより前年同四半期を上回った。また、経営資源集約による効率化を図るべくキッチニスタを吸収合併した。

 26年3月期通期連結業績予想は、売上高1135億円で前期比2・6%増、営業利益139億円で同4・7%増、経常利益140億円で同5・9%増、当期純利益95億円で同0・7%増を見込んでいる。

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