クラレトレーディングが予察用資材発売 ハダニの発生を薬剤使わず可視化

2025年05月09日

ゴムタイムス社

 クラレトレーディングは5月8日、目視確認が難しい農業害虫であるハダニの発生を可視化する予察用資材〈プルトラップ〉-9を2025年5月12日に発売することを発表した。ハダニの挙動特性に基づいた設計で、圃場や鉢植えに設置するだけでハダニを粘着捕獲し、発生状況を目視確認できる。薬剤を使用しないため、ハダニの薬剤抵抗性を促進しない。

 ハダニは全長0・3~0・5mmほどで葉裏に寄生するため、目視確認が難しい農業害虫。近年、薬剤抵抗性の強いハダニが増加しており、化学農薬を用いない防除方法が求められている。ハダニの挙動に基づいた捕獲ツールの開発に向けて、東京農工大学大学院グローバルイノベーション研究院の鈴木丈詞教授らと共同研究を実施。ハダニには胴体の粘着捕獲が有効であることを発見し、開発に至った。

 〈プルトラップ〉の特徴として、上へ上へと登ろうとする、明るい色を好む、脚力が強いといったハダニの特性に基づく設計で、フォーク型の黄色い粘着枝に上って来たハダニをエッジ部で粘着捕獲。粘着枝は視認性の良い黄色であるため、ハダニの発生や捕獲状況が目視で確認できる。薬剤を使用しないため、ハダニの薬剤抵抗性を促進しない。水に濡れても、乾くと再び粘着力を発揮し、約6か月間粘着力を維持する。ハダニ防除に使用される天敵ダニは粘着捕獲されにくく、併用により相乗効果が得られる。

〈プルトラップ〉ー9

〈プルトラップ〉ー9

 

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