カー黒事業は7割増益 東海カーボンの23年12月期

2024年02月15日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの2023年12月期連結決算は、売上高は3639億4600万円で前期比6・9%増、営業利益は387億2800万円で同4・6%減、経常利益は416億700万円で同2・2%減、当期純利益は254億6800万円で同13・6%増となった。

 カーボンブラック事業の売上高は1484億2300万円で同7・2%増、営業利益は213億300万円で同73・5%増となった。自動車生産の回復に伴い新車用タイヤ需要は増加しているが、補修用タイヤ需要は顧客の在庫調整により減少したため、販売数量は前期比で減少した。販売価格は米国を中心に引き上げられ、環境設備投資の減価償却費負担の一部が補填されたことで前期比増収増益となった。

 ファインカーボン事業の売上高は453億9300万円で同8・2%減、営業利益は106億1700万円で同28・4%減となった。スマートフォンやパソコン需要低下による顧客の在庫調整及び米国の対中半導体規制長期化の影響を受けメモリ半導体市場向けの製品需要が停滞した。これによりメモリ半導体向けのエッチング装置にて使用するSolid SiC製品の販売が落ち込み、パワー半導体向け製品や一般産業向け需要の堅調さにより一部補填されたものの、前期比減収減益となった。

 2024年12月期の連結業績予想は、売上高は3700億円で前期比1・7%増、営業利益は230億円で同40・6%減、経常利益は230億円で同44・7%減、純利益は150億円で同41・1%減を見込む。また、カーボンブラック事業の売上高は1700億円で同14・5%増、営業利益は160億円で同24・9%減を予想している。。

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