プラスチック事業は減収減益 アキレスの4~12月期

2024年02月14日

ゴムタイムス社

 アキレスの24年3月期第3四半期連結決算は、売上高が592億7700万円で前年同期比6・0%減、営業損失は4億3600万円(前年同期は4900万円の営業損失)、経常利益は2800万円で同93・0%減、四半期純損失は76億3700万円(前年同期は7800万円の純利益)となった。
 プラスチック事業の売上高は302億800万円で同6・8%減、セグメント利益は9億7500万円で同47・6%減となった。中間財では、車輌内装用資材は中国市場は苦戦したが、国内および北米市場では自動車メーカーの生産が回復し、好調に推移した。なお、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや海外を含む直近の自動車市場の環境の変化を踏まえて前連結会計年度における将来の損益計画の見積りに用いた仮定のうち将来の販売数量の見直しを行った結果、収益性の低下が見込まれ、短期的な回復は難しいとの判断により、減損損失を特別損失に計上している。
 フイルムは、国内外の流通在庫調整によりエレクトロニクス分野、医療・医薬分野が大きく低迷したほか、長引く欧州の景気低迷によりエクステリア用フィルムも伸び悩み、低調に推移した。建装資材は、市況の悪化傾向は続いているものの、壁材の新柄投入効果により好調に推移した。消費財では、防災対策商品は米国向けゴムボートが伸び悩み、低調に推移した。
 産業資材事業全体の売上高は214億4800万円で同3・5%減、セグメント利益は11億2200万円で同46・9%増となった。中間財のウレタンは主力の車輌用や寝具用が回復基調となり前年並みに推移した。
 なお、原材料価格・エネルギーコストの高止まりや寝具市場での競争の激化を踏まえて前連結会計年度における将来の損益計画の見積りに用いた仮定のうち将来の寝具の販売数量の見直しを行った結果、収益性の低下が見込まれ、短期的な回復は難しいとの判断により、減損損失を特別損失に計上している。断熱資材は、ボード製品、システム製品が伸張したが、全体では前年並みに推移した。工業資材は、半導体分野向けウエハー搬送用部材が国内、海外向けともに低調に推移した。
 24年3月期の通期連結業績予想は前回公表値を修正した。24年3月期通期売上高は780億円(前回発表825億円、増減率5・5%減)で前期比5・9%減、営業損失は13億円(前回発表0億円の利益)、経常損失は7億円(前回発表4億円の利益)、当期純損失は83億円(前回発表4億円の利益)を見込んでいる。

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