横浜ゴム アドバンdBV553発売  摩耗時も静粛性を維持

2024年01月23日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは新品時だけでなく摩耗時にも優れた静粛性を発揮するプレミアムコンフォートタイヤ「アドバンdB V553」を、2024年2月より日本およびアジアなどで順次発売すると発表し、同タイヤの試乗会を開催した。
 「アドバンdB V553」は2017年より販売している「アドバンdB V552」の後継モデルで、「上質な静粛性が持続するプレミアムコンフォートタイヤ」をコンセプトに開発された。
 上質な静けさと乗り心地をドライバーや同乗者に提供するとともに、静けさと安全性がより長く持続するタイヤとして、従来品で好評の静粛性をさらに進化させただけでなく、摩耗の進行による静粛性とウェット性能の低下を抑制している。
 試乗会前には、新製品の商品企画と搭載技術についての説明が行われた。
 まず開発の背景として、
独自に調査したプレミアムコンフォートタイヤユーザーのニーズを調査したところ、走行距離の長いユーザーほど静粛性の持続性に強い関心がわかったという。こうした声に応え、「アドバンdB V553」は、従来品から評価を得ている快適性、静粛性に加えて、摩耗時の静粛性の維持に主眼を置いて開発が行われた。
 新製品はトレッドパターンを新たに設計し、構造をタイヤサイズごとに最適化している。これにより新品時のパターンノイズを従来品比15%低減。さらに摩耗時のパターンノイズも22%低減している。
 コンパウンドは低燃費性能、ウェット性能、耐摩耗性能のバランスに優れた「アドバンdB」向けコンパウンドを採用。
 国内タイヤラベリング制度における転がり抵抗性能を「AA~A」、ウェットグリップ性能は全サイズ最高グレードの「a」を獲得し、優れた低燃費性能とウェット性能を実現している。
 加えて耐摩耗性能、摩耗時のウェット性能にも配慮。タイヤサイドには、雨と静けさをイメージした模様と鮮明でスタイリッシュなロゴデザインを採用し、プレミアムコンフォートタイヤにふさわしい洗練されたイメージを提供する。
 なお、全サイズにてJATMAにて定める低車外音タイヤのラベリング制度において「低車外音タイヤ」の条件を満たしている。
 また、同社が展開する電動車対応商品であることを表す独自マーク「E+(イー・プラス)」を打刻。「低電費」「静粛性」など電動車に特徴的なニーズに対応する技術を搭載したタイヤとして、タイヤサイドへの打刻に加えカタログやウェブサイトなどでも表示し、ユーザーのタイヤ選びをサポートする。
 続いて、試乗会では「V553の新品」と「50%摩耗相当のV553」、「50%摩耗相当の従来品であるV552」の3種類のタイヤを装着した「トヨタ・クラウン クロスオーバー」を用いて、ロードノイズなどのタイヤ比較評価を行った。
 それぞれのタイヤで駐車場内を速度40キロ、60キロ、80キロでの走行やスラローム走行を行った所、「V553の新品」と「50%摩耗相当のV553」では、ほとんど差を感じる事ができなかった。80キロでの走行時やスラロームの旋回時に多少パターンノイズが変化するような印象はあるが、摩耗時でも静粛性が維持されていることを体感することができた。
 また、V553を装着した「ホンダ・NーBOXカスタム」「トヨタ・プリウス」「三菱・エクリプス クロス」「トヨタ・アルファード」で一般道を走行した。
 全車両共通してロードノイズが抑制されており、風切り音などの外部環境による騒音の方が多く感じられるほど静粛性が高いと感じられた。
 特に軽自動車では、2列目との会話は聞こえにくい事が多いが、小声でも普通に会話ができる程話し声が通りやすかった。
 また、アルファードでは、車両自体の静粛性が高く、その性能をタイヤの静粛性により、一段と高めることができているように感じた。

 

アドバンdB V553

アドバンdB V553

スラローム走行

スラローム走行

サイドウォール

サイドウォール

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