能登半島地震の影響 ゴム関連企業の生産状況

2024年01月11日

ゴムタイムス社

 元日に能登半島を中心とする大地震が発生した。北陸地方に工場や事務所を構えるゴム企業では工場設備の被害、従業員の安否確認に追われた。北陸地方に工場や本社がある主なゴム企業の状況は次の通り(1月10日現在)。
 ◆日本ゼオン
 1月4日時点の情報によると、地震の影響による人的被害は確認されていない。工場や設備については氷見二上工場(富山県氷見市・高岡市)は設備点検のため全ライン停止中。高岡工場(富山県高岡市)は設備点検のため、全プラント停止中とした。ゼオンメディカルの高岡工場(富山県高岡市)は設備点検後、1月9日より操業を再開予定。敦賀工場(福井県敦賀市)は設備に異常なく、1月2日より操業再開、ゼオンノース(富山県高岡市)は被害がなく、1月5日より通常操業を開始した。製品供給は、道路・配送の全般的な影響により一部地域への製品出荷に支障が生じる可能性があるとしている。なお、状況に変化があり次第、同社HP等で公表する予定としている。
 ◆信越化学工業
 武生工場(福井県越前市)は操業に大きな影響はなかった。地震で操業を停止していた直江津工場(新潟県上越市)は、1月3日から一部の設備で操業を再開した。今後、安全を最優先とし確認がとれた設備から順次操業を再開するとしている。
 ◆デンカ
 地震の影響で青海⼯場(新潟県糸魚川市)は安全確保のため、一部を除き緊急停止した。危険物の漏えいなどの甚大な被害は確認されていない。現在は安全を最優先しながら安全が確認された設備から操業を順次再開している。五泉事業所(新潟県五泉市)は年末年始のため操業を停止していたが、休み明けの1月4日から稼働を開始した。その他関連設備、製造設備に大きな被害は確認されていないとしている。
 ◆トヨックス
 本社工場(富山県黒部市)では、全従業員の無事を確認した。また工場及び社内インフラに大きな被害はなく、1月5日より通常どおり受注・出荷業務を開始した。工場も1月9日より通常通り生産を稼働した。
 ◆北星ゴム工業
 地震の影響により本社工場(富山県黒部市)2階で配管や設備のズレ等が確認されたものの、配管や設備のズレなどは復旧作業が完了し、1月8日から生産を再開した。第二工場である入善工場(同県下新川郡)も1月8日より生産を開始した。なお、人的被害はなかったとしている。

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