住友理工の免震ゴム支承 東海環状自動車道に採用

2023年11月06日

ゴムタイムス社

 住友理工は11月2日、同社の橋梁用免震ゴム支承が、国土交通省中部地方整備局、中日本高速道路が管轄する東海環状自動車道(西回り、岐阜県 山県IC~大野神戸IC、三重県 北勢IC~大安IC)に採用されたと発表した。
 橋梁用免震ゴム支承は、高速道路や橋などの橋梁の支点部に設置し、地震時の慣性力を分散、減衰させ、橋梁の耐震性能向上に寄与する。これまでに、三重県亀山市の新名神高速道路安楽川橋他1橋や新東名高速道路ぐみ沢上高架橋(PC上部工、静岡県御殿場市)など、国内外、多くの橋梁に設置している。
 同社はコアコンピタンスである高分子材料技術と総合評価技術をもとに、自動車分野で培った技術を地震対策へ応用し、2000年に橋梁用免震ゴム支承事業へ本格参入した。
 東海環状自動車道では、建設当初より納入を開始し、その後も継続的な技術開発に取り組み、2026年度の全線開通に向けて、納入を進めている。
 東海環状自動車道は愛知県豊田市から岐阜県を経由し、三重県四日市市に至る環状線の自動車専用道路となる。全長距離は約153kmで、2023年8月現在、約110kmが開通している。
 東海環状自動車道の全線開通により、沿線都市間の移動時間が大幅に短縮し、物流の効率化や、都市間連携の強化などが期待される。
 現在、国土交通省は道路建設に関し、高規格道路のミッシングリンク解消、4車線化、道路施設の老朽化対策を重点実施項目として挙げている。これは 2011年に発生した東日本大震災を受け、2013年に施行された国土強靭化基本法に基づき、大規模な災害からの被害最小化に向けた重点施策を盛り込んだ計画となる。
 同社グループは、経営 Vision「2029年住友理工グループ Vision」にて、2029年のありたい姿を「理工のチカラを起点に、社会課題の解決に向けてソリューションを提供し続ける、リーディンカンパニー」と設定した。今後も、同社グループは安全・快適の提供拡大に向けた技術の進化・融合を推進し、社会課題解決に貢献していく。

建設中の東海環状自動車道

建設中の東海環状自動車道

橋梁用免震ゴム支承

橋梁用免震ゴム支承

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