東洋紡、社有林の活用推進へ 生物多様性で宮崎県綾町と包括連携

2023年06月08日

ゴムタイムス社

 東洋紡は6月6日、同社および東洋紡不動産が、6月6日、宮崎県東諸県郡綾町と包括連携協定を締結し、綾ユネスコエコパークセンターにて締結式を開催したと発表した。同社グループが綾町に保有する社有林「東洋紡 綾の森」を活用し、生物多様性の保全に向けた取り組みを共同で推進する。
 綾町は、日本最大級の原生的な照葉樹林を有しており、これまで半世紀にわたり自然と共生する地域づくりを行ってきた。2012年に綾町全域を含む地域が「綾ユネスコエコパーク」として登録されるなど、官民をあげた取り組みが高く評価されている。
 同社グループは、1971年、化学繊維原料の自給を目的として約140ヘクタールの広さを持つ「綾の森」の保有を開始。2022年に外部機関が実施した生態系調査により、植生自然度が高く、クマタカなどの絶滅危惧種を含む希少な動植物が生息・生育していることが判明している。
 同社グループは、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」において掲げる「良質な水域・大気・土壌&生物多様性」の実現に貢献すべく、環境省が主導する「生物多様性のための30by30アライアンス」に参画するとともに、「綾の森」のOECM認定取得を進めている。
 このほど、生物多様性の保全に向けた連携を強化するため、綾町と同協定を締結。今後、地域の児童や生徒が「綾の森」を見学する授業を実施するなど、自然との共生に関する教育や情報発信に取り組む
 また、持続可能な森林管理を推進し、地域の防災に寄与する水源涵養機能を維持するとともに、希少動物の生息環境の保護に努めていく。

東洋紡 綾の森

東洋紡 綾の森

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