住友化学が受賞 レスポンシブル・ケア大賞

2023年06月05日

ゴムタイムス社

 住友化学は6月1日、日本化学工業協会(日化協)より、第17回レスポンシブル・ケア賞の「大賞」を受賞したと発表した。受賞テーマは「社会全体でのカーボンニュートラル実現への貢献」となる。
 日化協は、化学工業の健全な発展と、それによる日本経済の繁栄と国民生活の向上に寄与することを目的に1948年に設立した。
 レスポンシブル・ケア賞は、日化協がわが国のレスポンシブル・ケア活動の普及や活性化に貢献した企業や個人などを表彰するものとなる。
 同社は、近年では 2018年度に審査員特別賞、19年度および20年度に優秀賞を受賞しており、今回22年度に最高賞である「大賞」を初めて受賞した。
 同社が社会全体でのカーボンニュートラル実現を目指し、サプライチェーン排出量削減のために重要なScope3算定への早期着手や、独自の製品カーボンフットプリント(CFP)算定システムの無償提供など、事業パートナー・業界団体と共に温室効果ガス(GHG)排出量の把握・削減に取り組んでいることが評価されたものとなる。
 評価されたポイントは、Scope3算定に早期着手、SBT に基づくエンゲージメント活動を推進(11年にGHGプロトコルにてScope3基準を発行したことを受け、翌年よりScope3算定を開始し、範囲拡大・精度向上に努めながら10年以上にわたり算定・報告を実施。18年に総合化学企業として世界で初めて Science Based Targets initiative(SBTi)から認定を取得、21年にはScope3も含めた Well-below 2℃で認定を再取得。この目標の下、サプライヤーと共にGHG削減に取り組み、情報交換会を毎年実施している。)しているという点。
 その他、簡易かつ効率的なCFP算定システムを自社開発(化学産業における複雑なモノの流れなどにも対応し、簡易かつ効率的にCFPを算定するシステムCFP-TOMOを自社開発し、同社全製品約2万品目の計算を21年末までに完了。)という点や、CFP-TOMOの無償提供により社会全体でのGHG排出量の可視化に貢献(サプライチェーンおよびライフサイクル全体でのGHG排出量の可視化を促進するため、CFP-TOMOを他社へ無償提供。現在、化学産業を中心に70社以上が同システムを活用中。さらに、23年3月からは日化協を通じた同システムの提供も開始し、さらなる活用の拡大へ。)という点が評価ポイントとなる。
 同社は、今回の受賞を励みとして、引き続き、社会全体でのカーボンニュートラルの実現に向け、サプライヤーや事業パートナーをはじめとする、ステークホルダーの方々との連携を進めていく。

受賞メンバー

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