塩ビ需要はアジア向け低調 カネカの4~12月期

2023年02月14日

ゴムタイムス社

 カネカの23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が5671億4300万円で前年同期比11・5%増、営業利益は276億2100万円で同17・1%減、経常利益は266億100万円で同15・0%減、四半期純利益は188億9000万円で同14・2%減となった。
 セグメントのうち、マテリアル・ソリューションズ・ユニットの売上高は2507億700万円で同15・4%増、セグメント利益は224億7000万円で同14・5%減。欧米・アジアの景気減速の影響を強く受け、増収減益となった。Vinylsは第3四半期に入りか性ソーダは堅調に推移したものの、塩ビのアジア向け需要が低迷し、市況も低調に推移した。MODは第2四半期から欧米の住宅向け硬質塩ビ用途の需要が減速しはじめ、第3四半期においては顧客の大幅な在庫調整が続き、低調に推移した。MSは、欧米の建築市場の低迷を受け、需要が一時的に減速した。
 クオリティ・オブ・ライフ・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1310億800万円で同3・9%増、セグメント利益は130億5600万円で同5・3%減。増収となったが、E&Iが需給調整の影響を強く受け、減益となった。Foamは、価格改定が進むとともに国内向けの販売が堅調となり業績が回復した。E&Iは第3四半期もスマートフォン市場・大型TV市場における大幅な需給調整が続き、ポリイミド製品や液晶パネル用樹脂の販売が前年を下回った。Fiberは、アフリカや米国のインフレ高進に伴い頭髪製品の需要は一時的に減速した。
 ヘルスケア・ソリューションズ・ユニットは、売上高が526億5100万円で同25・3%増、セグメント利益は119億8100万円で同42・3%増。ニュートリション・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1319億8800万円で同7・7%増、セグメント利益は43億9300万円で同20・4%増となった。
 23年3月期通期の連結業績予想は前回予想から修正し、売上高は7560億円で同9・3%増、営業利益は365億円で同16・2%減、経常利益は340億円で同16・7%減、当期純利益は240億円で同9・4%減を見込んでいる。

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