【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情71 台湾編(前編) 加藤進一

2023年01月31日

ゴムタイムス社

 2022年12月に台湾に出張しました。3年ぶりの訪問です。今回はゴム機械会社で機械の出荷前試験立ち合いです。米国にある日系ゴム練り会社向けにニーダーミキサーの出荷試験でした。この2年間、すべてのゴム機械(混練り機器・成形プレス)の出荷前試運転は日本からのオンラインでやりました。今回は日本から出張して、ゴムを用意して、実際に練ってニーダーミキサーの性能を確認しました。

実際に台湾に行ってみると、いろいろなことが分かります。台湾では入国時に空港で、無料で抗原検査キットを4回分渡されます。宿泊するホテルは1名1室ずつ宿泊する必要があります。2日に1回この検査キットにて自主的に検査する必要があります。新幹線・列車・バスに乗るときはマスク着用が必要。外出時は、飲食時以外、常時マスク着用義務ありです。工場内でもみんなマスクをしています。丁度日本の様子と同じようです。

 台湾ではやっとコロナ規制が解禁されて、海外出張も行けると喜んでいました。機械会社として、輸出した機械のメンテナンス・商談・設置工事のために、2年間海外出張できませんでしたので、昨年11月から早速技術員を1カ月ほど欧米に出張させているとのこと。

 台湾の経済は、半導体と機器の輸出で経済が回っています。この1年間半導体は景気がよいようですが、機械の輸出は新型コロナのため減っていました。22年のGDPの伸びは3~4%で、23年は機器の輸出は伸びるが、半導体景気が減速するだろうと機械メーカーの社長は言っていました。

 さて、現在の中国、台湾間のいざこざが心配です。中国政府は、今後台湾を取り込み、統一しようとしています。また武力での侵攻もあり得ると言っています。次回は中国と台湾の関係についてお伝えします。

台湾料理店にて

台湾料理店にて

 

 

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