ユニチカが提案強化 環境に貢献する塗剤

2022年12月13日

ゴムタイムス社

 ユニチカは12月12日、樹脂事業において、リデュース材料エリーテル、アローベース、Uイミドの提案を強化すると発表した。

 水系エマルションとして提案しているエリーテル、アローベースは、溶剤レスによる揮発性有機化合物(VOC)低減により環境負荷削減に貢献する。これらの製品はポリエステル系やポリオレフィン系の樹脂を乳化剤不使用で水中に分散しており、乾燥皮膜は接着性・耐薬品性・加工性に優れている。
 特に接着性については、様々な基材に対して優れた性能を示す。さらに、塗布・乾燥するだけで透明な導電皮膜を形成できる帯電防止エマルションもラインナップしており、お客様のニーズに合わせて様々な提案が可能となっている。最近では、従来の溶剤系から水系コーティングへの変更、紙包材でのヒートシール層やアンカーコート層、など環境配慮製品での採用が進んでいる。

 また、塗工・乾燥熱処理を行うことにより、ポリイミド被膜を得ることのできるUイミドワニスは、独自の改良を施すことで高濃度銘柄をラインナップし、アミド系溶剤の使用量削減による環境負荷低減に貢献する。
 一般的なポリイミドワニスの濃度と比較し、本高濃度銘柄は約1.5倍の高濃度化を実現し、同等の膜厚を形成する際に排出される溶剤量を半減させることができます。また、代表的アミド系溶剤であるN-メチル-2-ピロリドンやN,N-ジメチルアセトアミドを含有しないワニスの開発も進めており、提案が可能となっている。

 同社グループでは、環境と共生する暮らしの実現を優先課題の一つに掲げ、「for the EARTH」というテーマのもとグループ全体で製品づくりに取り組んでいる。
 同社は、環境配慮型素材へのニーズが日々高まる中、環境性能のカテゴリー化(バイオマス、リサイクル、リデュース)による理解促進と販売強化を推進することで、環境配慮型樹脂全体で売上高数十億円規模の商品群を目指していくとしている。

エリーテル、アローベース

エリーテル、アローベース

Uイミド

Uイミド

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