中国、タイなどへ 22年下半期の海外進出

2023年02月08日

ゴムタイムス社

 22年下半期のゴム・樹脂関連企業の主な海外新拠点は4社4拠点となった。進出先では中国やタイやシンガポールなどに工場や研究所などの開設を決定した。
 ◆BASF
 BASFは10月20日、 中国の広東省湛江市(タンコウ市)の新たなフェアブント(統合生産拠点)に年産能力8万tの世界最大級のネオペンチルグリコール(NPG)工場を新設すると発表した。稼働予定は25年第4四半期。新NPG工場により同社は世界でのNPG生産能力を年間25万5000tから33万5000tに増強し、世界有数のNPGメーカーとしての地位となる。
 ◆東レ
 東レは9月21日、シンガポールに「東レシンガポール研究センター(TSRC)」を開所した。同社はTSRCをアセアン地域におけるエレクトロニクス材料分野の研究・技術開発拠点と位置付け、日本・韓国・中国の各研究拠点と連携して、グローバル研究開発を強化していく。
 TSRCでは、半導体や電子回路材料を含む電子部品に必要な材料の研究を同社本社と連携して進めるとともに、アセアン地区における現地顧客の技術サポートによる顧客連携を強化していくとしている。
 ◆東海カーボン
 東海カーボンは9月5日、タイの連結子会社であるTCP社の新工場建設を決議した。TCP社は1989年に設立され、同地で自動車用タイヤなどゴム製品の補強材として使用されるカーボンブラックの製造・販売を手掛けている。自動車産業の拡大を背景に、近年、同地域におけるカーボンブラック需要は大幅に増加している。新工場は23年7月に着工、25年4月に竣工を予定。新工場の生産能力は現工場と同じ年産18万tからスタートするものの、最新鋭の設備を導入することで、環境負荷を軽減しつつ、生産性向上と品質の改善を目指す。
 ◆三洋化成
 三洋化成は7月11日、タイの関係会社サンヨーカセイ(タイランド)リミテッドのラヨーン工場(タイ・ラヨーン県)でプラスチック用帯電防止剤「ペレスタット」「ペレクトロン」シリーズの生産設備の稼働を開始した。近年、電子機器・精密部品の包装・搬送材料用途を中心とした需要増に加え、防爆用途など用途の拡大も進む。同社はこれらの需要拡大に対応するべく、グローバルな生産体制を構築し、安定供給に努めていく。

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