カー黒事業は大幅増収増益 東海カーボンの1~9月期

2022年11月08日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの2022年12月期第3四半期連結決算は、売上高は2463億3200万円で前年同期比33・1%増、営業利益は280億1500万円で同58・6%増、経常利益は321億3200万円で同83・1%増、四半期純利益は161億2100万円で同68・6%増となった。
 セグメント別では、カーボンブラック事業は、売上高が1033億5000万円で同43・0%増、営業利益は89億8600万円で同34・4%増となった。半導体不足等の影響から自動車生産の回復は遅れているが、補修用タイヤは、北米のトラックバス用を中心に需要が堅調に推移した。中国拠点の売却により全体の販売数量は前年同期比で減少したものの、原料油価格の上昇分を売価に転嫁する等の対応により増収増益となった 。
 黒鉛電極事業は、売上高が436億6700万円で同53・8%減、営業利益は53億300万円(前年同期は1億8800万円の損失)となった。足元では世界的な景気減速や原材料、エネルギーコスト増の影響が懸念されるものの、黒鉛電極需要は堅調に推移しており、全拠点において生産、販売量が増加し、平均売価も上昇した。
 ファインカーボン事業は、売上高368億2300万円で同29・0%増、営業利益は110億9900万円で同58・2%増となった。半導体向け並びに一般産業向け生産・出荷は堅調に推移した。太陽光発電向けは対面業界の生産調整はあるものの、おおむね堅調に推移した。高付加価値商品であるソリッドSiC(シリコンカーバイド)製品は世界的に旺盛な需要が継続しており好調に推移した。
 2022年12月期の通期業績予想については、売上高は3050億円で同17・8%増、営業利益は350億円で同42・0%増、経常利益は340億円で同37・3%増、当期純利益は200億円で同24・2%増を見込んでいる。

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