年末も値上げ相次ぐ DIC、クラレ

2022年12月28日

ゴムタイムス社

 DICは12月1日、PPS樹脂製品「DIC.PPS」について、2022年12⽉15⽇出荷分より価格改定することを決定したと発表した。

 各製品の価格改定幅は、PPSコンパウンド(強化タイプ)が+90円/kg、PPSコンパウンド(⾮強化タイプ)が+130円/kg、PPSニートポリマーが+130円/kgとなっている。

 昨今の原材料・副資材価格および物流諸経費の⾼騰により、製造コストが⼤幅に増加しており、加えて、エネルギー価格の⾼騰により、原材料やユーティリティーコストもさらに増加している。同社はかねてより様々な合理化対応に最⼤限の努⼒を重ねてきたが、⾃助努⼒のみでは吸収し得る⽔準を⼤きく超え極めて厳しい状況にあることから、今後の製品の安定供給と品質の維持・向上を図るためには価格改定が避けられないと判断し、価格改定を決定した。

 クラレは12月6日、活性炭ならびに関連製品全般を2023年1月1日出荷分より国内・海外向け価格を値上げすると発表した。

 対象製品は、活性炭ならびに関連製品(活性炭繊維や不織布、浄水器用の成型体など)。改定幅は、石炭系活性炭が15%、ヤシ殻系活性炭および関連製品が15%~50%となっている。

 活性炭の主要原料である石炭は世界的に需給バランスが逼迫し、価格が高騰するとともに、原料の安定調達が困難な状況となっている。ヤシ殻においても、需給バランスの逼迫による価格の高止まりとともに、原料の安定調達が困難な状況が続いている。

 さらに、活性炭関連商品の副資材・部材は、昨今の急激な為替変動の影響を受け、調達価格が急激に上昇している。加えて、活性炭製造設備の維持・更新費用の増加に伴い製造コストが上昇しており、自助努力によるコスト吸収の範囲を超えているため、同社は採算改善を行い安定供給を維持するために、価格改定を実施することとした。

 

 

全文:約802文字

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー