東ソーの過電圧低減技術 日本ソーダ工業会技術賞 

2022年07月08日

ゴムタイムス社

 東ソーは7月7日、日本ソーダ工業会より令和4年度「技術賞」を受賞したことを発表した。今回は受賞したのは同社の活性陰極の過電圧低減技術。

 日本ソーダ工業会技術賞は、「ソーダ工業における生産技術、または本会に関係ある塩素系製品、もしくは環境保全に関わる技術開発について、新規性を有し、かつ実用化、経済性が確立され、斯業に顕著な貢献のあった案件」に対して、贈られる賞。同社では今回の技術賞の受賞を励みとし、食塩電解の更なる省電力技術開発など、持続可能な社会への貢献を目指して研究開発を続けていくとしている。

 同社は1985年にイオン交換膜法食塩電解を操業して以来、食塩電解の省電力技術開発に努め、平成8年度(イオン交換膜法食塩電解槽の開発)、平成20年度(白金合金系活性陰極の開発)、並びに、平成30年度(省エネルギー型電解槽nーBiTACの開発)にも同賞を受賞しており、今回で4回目の受賞となる。食塩電解は、電力を用いて食塩水を分解し、塩素、苛性ソーダ、及び、水素を製造する技術で、省電力は環境負荷低減に直結する重要課題の一つだとしている。今回の受賞は、食塩電解の電極である活性陰極の過電圧低減技術開発による食塩電解の省電力化が評価された。同社が開発した活性陰極は、その表面に薄く白金合金被膜が付与され、食塩電解の電力ロスを最小限に抑えたことに加え、使用中の性能劣化を回復する専用薬液を開発し、10年以上の長期にわたり省電力効果を維持することができるとしている。

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