高性能プラの合弁会社設立 ランクセス、アドベント社と

2022年06月09日

ゴムタイムス社

 ランクセスは6月8日、化学品事業への投資で豊富な実績を持つ世界有数のプライベートエクイティファンドであるアドベント・インターナショナル・コーポレーション(アドベント社)と、高性能プラスチックの合弁会社を設立すると発表した。

 両社は2022年5月31日付で、オランダのRoyal DSM(DSM社)傘下のDSMエンジニアリングマテリアルズ(DEM)事業を買収する契約を締結した。この契約に基づき、DEMは新しく設立される合弁会社に移管される。買収金額は約37億ユーロで、アドベント社からの出資と対外債務を調整して合弁会社が資金を調達する。DEMの年間売上高は約15億ユーロで、EBITDAマージンは約20%となる。DEMは、エレクトロニクス、電機、消費財などの主要な市場ニーズに対応する高性能特殊材料の世界有数のサプライヤーとして知られる。

 また同社は、この合弁会社にハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットを移管する。HPMビジネスユニットは、主に自動車産業で使用される高性能ポリマーの世界有数のサプライヤーで、年間売上高は約15億ユーロ、EBITDAは約2億1000万ユーロとなる。アドベント社は合弁会社に最低60%を出資する。同社は、少なくとも11億ユーロの初期支払いを受けとり、最大40%の株式を取得する。合弁会社への移管に伴い、HPMビジネスユニットは同社の完全な連結対象から外れ、財務諸表上の資本に含まれることになる。

 同契約に関する取引が完了したのち、同社の事業ポートフォリオは3つの特殊化学品セグメントで構成されることになる。同社は、この取引で得た資金を負債削減とバランスシートの強化に活用する。また、自社株買戻プログラムに最大3億ユーロを充当する予定となっている。

 同社は、合弁会社の株式を3年後以降に同じ評価額でアドベント社へ売却する可能性がある。両ビジネスユニットの合併により期待される高いシナジー効果により、EBITDAは現在よりも大幅な増加が見込まれる。なお、同取引は規制当局の承認を経て、2023年度上期には手続きが完了する見込みとなっている。

 

HPM事業を合弁会社へ移管

HPM事業を合弁会社へ移管

 

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