多角化・スポーツ事業は増益 タイヤ4社の非タイヤ部門

2022年05月30日

ゴムタイムス社

 タイヤ4社の22年12月期第1四半期の非タイヤ部門は、ブリヂストンは多角化事業全体で増益となったほか、住友ゴムもスポーツ事業は好調に推移した。
 ◆ブリヂストン
 スポーツ・サイクル事業、米州多角化事業、加工品事業で構成される多角化事業の業績は売上収益が662億円、調整後営業利益が35億円となった。このうち、スポーツ・サイクル事業の売上収益は215億円、調整後営業利益は17億円、化工品事業の売上収益は333億円、調整後営業利益は6億円、米州多角化事業(空気バネ)の売上収益は103億円、調整後営業利益は6億円となった。なお、事業譲渡の決定に伴い、防振ゴム事業、化成品ソリューション事業を「非継続事業」に分類している。
 ◆住友ゴム工業
 非タイヤ事業は、スポーツ事業と産業品他事業で構成される。スポーツ事業の売上収益は296億8500万円で同27・3%増、事業利益は39億8000万円で同61・3%増。ゴルフ用品の売上収益は前年同期を上回った。テニス用品も同じく、売上収益は前年同期を上回った。
 産業品他事業の売上収益は99億5000万円で同1・1%減、事業利益は3億3800万円で同41・5%減。医療用ゴム製品やOA機器用精密ゴム部品、インフラ系商材で受注が増加したが、国内の使い切り手袋で前年同期より販売が下回った。
 ◆横浜ゴム
 非タイヤ事業のMB(マルチプル・ビジネス)の売上収益は204億8600万円で同9・3%増。一方、未実現利益の消去に伴い事業損失は2億4200万円(前年同期の事業利益は10億1900万円)となった。ホース配管事業は、国内外の建機向け油圧ホース販売が好調で、売上収益は前年同期を上回った。
 工業資材事業は、海洋商品の需要減少の影響を受けたが、コンベヤベルトの国内販売が好調に推移したほか、航空部品も民間航空機向けの補用品需要回復により、売上収益は前年同期を上回った。なお、今期よりATGについてはYOHTに名称を変更しタイヤに集約した。
◆TOYO TIRE
 非タイヤ部門である自動車部品事業の売上高は101億6800万円で同1・8%増、営業損失は4億9400万円(前年同期は4億7900万円の営業損失)。半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受けたが、原材料市況高騰の一部を価格に反映した。

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