生活・工業とも低調で減益 積水化成品の22年3月期

2022年05月05日

ゴムタイムス社

 積水化成品工業の22年3月期連結決算は、売上高が1178億2500万円、営業利益は14億6300万円で前年同期比30・0%減、経常利益は14億100万円で同28・4%減、当期純損失は59億1700万円となった。なお、「収益認識に関する会計基準」等を当連結会計年度の期首から適用しており、その影響を受ける22年3月期売上高の対前期増減率は記載していない。
 セグメント別では、生活分野は、売上高が495億3000万円で同8・0%減、セグメント利益は33億7600万円で同10・1%減となった。食品容器関連は、昨年に比べ落ち着きをみせている。農産関連では前年並みとなり、水産関連では低調な出荷となった。また、土木関連では「アクアロード」や「FJリング」で物件獲得が進んだ。
 主力製品「エスレンシート」の売上数量は、スーパーなど生鮮食品容器用途などにやや落ち着きがみられ、好調であった前年同期より減少した。「エスレンビーズ」の売上数量は好調を継続、また建材土木分野も昨年より増加した。利益面では減益となった。
 工業分野は、売上高が682億9500万円、セグメント損失は17億7700万円(前期は9億5700万円の損失)となった。自動車関連では、電動部品関連で販売が伸長したものの、「ピオセラン」の販売が伸び悩んだ。また欧州のProseatグループは、大幅な受注減少の影響を受け業績が悪化している。
 家電・IT関連では、パネル搬送資材・梱包材用途での「ピオセラン」は、年度後半にかけ低調な推移となった。「テクポリマー」は順調に推移した。
 医療・健康関連では、欧米での需要回復から「エラスティル」の販売が伸長し、化粧品用途の「テクポリマー」や「テクノゲル(ST―gel)」も好調に推移した。
 利益面では限界利益の減少を補えず、損失となった。
 23年3月期の連結業績見通しは、売上高が1250億円で前期比6・1%増、営業利益は18億円で23・0%増、経常利益は16億円で同14・1%増、当期純利益は9億円を見込んでいる。

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