BASFのエラストラン ワイヤーの保護材で使用増加

2021年12月18日

ゴムタイムス社

 BASFの熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)エラストランが、花崗岩や大理石のような硬質材料を切断するダイヤモンドワイヤー技術で耐久性のある保護材としての使用が増えている。
 エラストランは柔軟性と剛性のバランスに優れた素材のため、過酷な切断に耐えるダイヤモンドの砥粒をセグメントに固着させ、あるいは芯線上に整列させることが可能。さらにダイヤモンドワイヤーを保護することで長寿命となり、より持続可能な選択肢を提供する。
 エラストランは、すでにエレベーターのワイヤーや電気自動車の充電ケーブルといったワイヤーへの負荷が大きい用途でも使用されている。耐摩耗性、機械的強度と柔軟性に優れ、さらに卓越した耐薬品性を備えているエラストランは、充電ケーブルの寿命を延ばし、電気自動車への安全で安定した電力供給を可能にする。
 ダイヤモンドワイヤー技術は、騒音を最小限に抑えながら、高速かつ高張力で動作し、硬質素材を正確に切断する。保護材でワイヤーをカバーすることで、摩耗や熱による消耗から守り、あわせてセグメントをしっかりと固定する。
 同社パフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア地域統括本部インダストリー部門、バイスプレジデントのマリリン・ライ氏は、「硬質材料を無駄なく、最大限の歩留まりで切断できる精密技術によって、建築や太陽電池、半導体などの分野で需要が拡大している」とコメントしている。

 

エラストランで保護されたワイヤーについての図解

エラストランで保護されたワイヤーについての図解

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