三菱ガス化学が蘭に設立 MXDAの製造子会社

2021年10月01日

ゴムタイムス社

 三菱ガス化学は9月29日、メタキシレンジアミン(MXDA)の製造子会社を欧州に設立すると発表した。
 MXDAは優れた防食性、耐薬品性を持つことから、主にインフラ向け塗料・コーティング材用途に使われており、長期的に安定した成長が見込まれる。既存用途に加え、風力発電用ブレードの補修材用途でも市場が拡がっており、2024年までに生産能力の増強が必要となっている。MXDAの最大市場は欧州であることから、オランダ・ロッテルダム工業地帯に同社100%出資の製造子会社を設立することを決定した。なお、生産開始は2024年7月(予定)。生産能力は年産2万5000MTとなっている。
 同社グループでは今回の製造子会社設立により、市場の成長に対してタイムリーな能力増強を行い、さらに拠点の多極化によるBCP強化を実現することで、今後も安定的にMXDAを供給していく。
 同社グループは、今年度よりスタートした新中期経営計画「Grow UP 2023」で、環境変化に強い収益構造への転換を目指し、競争優位(差異化)事業の更なる強化、新規事業の創出と育成の加速、不採算事業の見直し・再構築の施策を通じ、事業ポートフォリオ改革を推進していく計画だ。差異化事業に位置付けているMXDA事業については、今後も長期的に拡大していくことが期待される市場を見据え、経営資源を積極的に充当することで、競争優位性をさらに高めていくことを目指している。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー