需要回復で大幅増益に カネカの4~6月期

2021年08月16日

ゴムタイムス社

 カネカの2022年3月期第1四半期決算は、売上高は1641億600万円で前年同期比29・6%増、営業利益は118億4800万円で同483・9%増、経常利益は107億6500万円、四半期純利益は77億5700万円となった。
 マテリアルソリューションユニットでは売上高は699億6700万円で同43・1%増、営業利益は93億1100万円で同226・1%増となった。
 PVCはアジア市場の活発な需要が継続し、衛生用手袋向けペーストの販売も堅調となった。MODは、アジアの非塩ビ用途、欧米の建材用途・DIY用途の需要が着実に拡大。MSは、欧米の需要が順調に拡大し、中国・アジアでも建築用途・工業用途における拡販が加速した。
 クオリティーオブライフソリューションユニットでは、売上高は408億5600万円で同37・4%増、営業利益は45億8600万円で同270・9%増となった。
 スチレン系発泡樹脂、押出し発泡ボードは、国内需要が回復したが、原材料高騰の影響を受けた。PVは、高効率太陽電池の販売が増加。E&Iは、スマホ向けピクシオや有機ELディスプレイ用ワニス等のポリイミド製品、新常態下で需要が伸びている大型TV向けのアクリルフィルム用樹脂の販売が好調に推移した。
 通期の連結業績予想は、売上高が6200億円で前期比7・4%増、営業利益が370億円で同24・3%増、経常利益が325億円で同47・3%増、親会社株主に帰属する純利益が220億円で同39・0%増を見込んでいる。
 ヘルスケアソリューションユニットでは、売上高は132億2000万円で同13%増、営業利益は14億2900万円で同72・9%増。
 コロナ禍を背景とした治療頻度の減少が続くなか、ASO治療用の新血液浄化器は市場の評価が高く、販売数量が順調に増加した。脳動脈瘤塞栓コイルなどカテーテルは、海外向けを中心に着実に販売が拡大した。

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