欧州や南米に7拠点 21年上半期の海外進出

2021年07月26日

ゴムタイムス社

 21年上半期のゴム・樹脂関連企業の主な海外新拠点は7社7拠点となった。進出先では欧州自動車産業の一大生産拠点となっているポーランドなどの東欧を始め、チリやメキシコの中南米に進出する動きがあるほか、オカモトは21年12月に中国に自動車内装表皮材の新工場を建設する。

 ◆三洋貿易
 三洋貿易は1月15日、 同社の北米連結子会社のSanyo Corporation of Americaが自動車内装部材の事業拡大に伴い、新たにアラバマ事務所を開設したと発表した。
 事務所開設については、一部日系自動車メーカーがアラバマ州で新工場の年内稼働を計画し、同社グループとして対応を迅速かつ的確に遂行し、主要顧客との関係性をより強固にするため拠点を設けるものとしている。

 ◆住友化学
 住友化学は2月10日、ポリプロピレン(PP)コンパウンド事業を強化すべく、ポーランドに生産拠点、住化ポリマーコンパウンドポーランド(SPCP)を設立すると発表した。22年春の商業運転開始を予定。
 環境規制の強化による電気自動車(EV)の普及を背景に、PPコンパウンドは堅調な需要伸長が見込まれており、SPCPを新設することで、より迅速に顧客にアクセスできる体制を構築する。

 ◆ミシュラン
 ミシュランは2月19日、スウェーデンに本社を置くエンバイロ社との合弁事業として、タイヤリサイクルプラントをチリに建設すると発表した。タイヤリサイクルプラントの建設はミシュラングループでは初となり、21年に建設着工し、23年生産開始予定。
 エンバイロ社は、使用済みタイヤからカーボンブラック、熱分解油、ガス、スチールを回収する特許技術を有し、同プラントの建設で年間3万トンのアースムーバー用タイヤをリサイクルできる見込み。プラントでは使用済みタイヤを直接顧客の敷地から回収、運搬・切断し、リサイクル。回収された材料の90%はタイヤ、コンベヤベルト、防振製品などのゴム製品に、残りの10%はプラントが自社の熱や電力として再利用する予定。

 ◆オカモト
 オカモトは3月17日、自動車内装表皮材事業での世界的な市場競争力強化のため、21年12 月に中国湖北省へ新工場を設立すると発表した。
 内装材を含めた各部材の現地調達の動きが進められている状況に加え、中国を含めた各自動車メーカーによる「世界戦略車」としての規格統一の動きに対し、グローバルでの市場競争力をさらに強化するため、同社では日本の静岡工場および米国のオハイオ州の生産拠点に加え、中国国内に生産拠点を開設する。

 ◆ランクセス
 ランクセスは4月9日、リチウムイオン電池材料の世界的大手メーカーである中国の天賜材料と協業し、電池用化学品事業に参入すると発表した。同社は天賜材料向けにリチウムイオン電池用電解質の配合製品(フォーミュレーション)を22年から製造を予定している。
 製造は、同社の完全出資子会社で、世界有数の受託製造機関であるサルティゴが運営するハイテクプラントを活用する。

 ◆宇部興産
 宇部興産は4月28日、連結子会社ウベコーポレーションヨーロッパ(UCE)の連結子会社であるウベヨーロッパ(UEG)が、中東地域でのグループ製品の市場開拓やサービス拡充の拠点として、トルコイスタンブールに駐在員事務所を開設したと発表した。同社の化学事業において中東地域では初の拠点となる。
 今回の駐在員事務所設立により、UCEおよびUEGの主力事業であるナイロン樹脂やファインケミカル製品の市場開拓を強化し、成長するトルコおよび周辺地域の市場の取り込みを図る。

 ◆豊田合成
 豊田合成は5月17日、エアバッグの需要拡大に対応すべく、メキシコに新工場を設立し、主要構成部品の1つであるバッグ(衝突時に膨らむ袋状の部品)の生産を21年3月に開始した。
 中期経営計画2025事業計画で、エアバッグを中心とするセーフティシステム製品を重点領域に据えている。バッグはコスト競争力を高めるため、メキシコやベトナムなどで集中的に生産しており、メキシコでの新工場の稼働により、年間の生産能力を約800万個増加させる。

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