工業用ゴム事業は回復基調 朝日ラバーの4~12月期

2021年03月15日

ゴムタイムス社

 朝日ラバーの2021年3月期第3四半期連結決算は、売上高は45億9500万円で前年同期比17・8%減、営業損失は1億6000万円(前年同期は2億4200万円の利益)、経常損失は9700万円(前年同期は2億6200万円の利益)、四半期純利益は2800万円で同82・4%減となった。
 セグメント別に見ると、工業用ゴム事業の売上高は36億9600万円で同20・9%減。セグメント損失は3500万円(前年同期は3億3800万円の利益)となった。
 第2四半期までは自動車向け製品全般、卓球ラケット用ラバー、RFIDタグ用ゴム製品などの売上高が、コロナの影響を大きく受けて減少していたが、第3四半期は経済環境が好転し始めていることを受けて自動車向け製品全般の受注は回復傾向となった。また卓球ラケット用ラバーも活動の再開によって徐々に受注は回復し始めている。
 医療・衛生用ゴム事業の売上高は8億9900万円で同1・5%減、セグメント利益は1億1700万円で同13・2%減となった。医療・衛生用ゴム事業は、第3四半期に入りコロナ影響で医療機関受診控えによる需給変化などによりプレフィルドシリンジガスケット製品は受注が減少した。採血用・薬液混注用ゴム製品の受注は堅調に推移した。
 21年3月期通期連結業績予想について、昨年11月12日に公表した数値を修正した。それによると、売上高は64億6100万円(前回発表63億1200万円、増減率2・4%増)、営業利益は1億400万円の損失(前回発表は4100万円の損失)、経常利益は2400万円の損失(前回発表は2700万円の利益)、当期純利益は6900万円(前回発表は1億1800万円、増減率41・5%減)を見込んでいる。
 コロナ影響は継続しているものの、工業用ゴム事業で車載用ゴム製品の受注が、前回予測より回復し、売上は連結・個別とも前回予想を上回る見込み。利益面は中国子会社の棚卸資産過大計上修正の影響等により、各利益指標は前回予想を下回る見込み。

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