先端事業は好調継続 カネカの4~12月期

2021年02月15日

ゴムタイムス社

 カネカの21年3月期第3四半期連結決算は、売上高が4214億8400万円で前年同期比6・8%減、営業利益は172億8800万円で同8・5%減、経常利益は126億3200万円で同16・6%減、四半期純利益は96億5900万円で同4・6%増となった。
 セグメントのうち、マテリアル・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1647億2200万円で同8・8%減、セグメント利益は138億3900万円で同5・7%減。PVCは、塩ビポリマー輸出やコロナ対応のディスポーザブル手袋用途のペーストの販売が好調を継続した。MODは、欧州の建材・DIY用途やアジアの非塩ビ用途(パソコン・家電向け)などで需要が順調に回復・拡大した。MSは、欧米の建築用途の需要が堅調に推移、市場拡大に注力している中国においても建築用途や工業用途の需要が拡大し、前年水準を超える販売となった。
 クオリティ・オブ・ライフ・ソリューションズ・ユニットは、売上高が1028億2300万円で同13・3%減、セグメント利益は83億6900万円で同26・3%減。Foamは、スチレン系発泡樹脂及び押出ボードが販売基盤を強化しシェアを拡大した。発泡ポリオレフィンは世界的な自動車生産の回復に伴い需要が回復した。E&Iは、スマホ向けやリモートワーク拡大によるタブレット・ノートPC向けが好調に推移し、ピクシオは過去最高レベルの出荷を継続。5Gスマホ向け新製品開発も順調に進展し、ポリイミドワニスもスマホ向け有機ELディスプレイの需要増により販売が拡大した。
 通期の連結業績予想は上方修正し、売上高は5650億円で前期比6・1%減、営業利益は250億円で同3・9%減、経常利益は190億円で同5・8%減、当期純利益は140億円(対前期増減なし)を見込んでいる。

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