村岡ゴム工業 品質や安定供給等で差別化図る 高張力ゴムの需要開拓へ

2020年12月14日

ゴムタイムス社

 村岡ゴム工業(千葉県市川市、村岡実社長)の20年9月期は、タイヤ向けの出荷数量が新型コロナウイルス感染拡大による生産調整の影響を受け減少、工業用品向けも、タイヤ向け同様に新型コロナの影響を受け落ち込んだ。「前期業績については「昨年10月~今年3月までの上期において出荷が比較的堅調に推移したおかげで通期赤字までには至らなかった」(同社)とするも、減収減益の厳しい結果となった。

 需要の7割ほどを占めるタイヤ向けは、今年4月以降、新型コロナウイルス感染拡大により、タイヤ各社の生産調整が本格化、特に5月~6月の期間の需要の落ち込みが顕著となった。

 再生ゴム市場全体を見ても、生産・出荷では5月~6月は対前年比40~50%減の大幅な減少を記録し、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける結果となった。

 ただ、今回の新型コロナの影響で一部の輸入再生ゴムは入手が困難となり「輸入再生ゴムの入手が滞った需要先から緊急の代替供給要請を受けるなど一部にプラス要因が発生した」(同社)という。

干潟工場

干潟工場

 昨今の廃タイヤ市場は、処理問題に直面している。廃タイヤはこれまで、製紙、化学工場、セメント焼成、ガス化炉、タイヤ製造、製鉄などの産業で熱利用されてきたが、最大の熱利用先だった製紙業界が減産傾向にあり需要低下が表面化している。製鉄業界でも需要低迷

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