TPE特集クラレ 「ハイブラー」SVシリーズに注力 官能基変性タイプを開発

2020年12月05日

ゴムタイムス社

 クラレ(東京都千代田区、伊藤正明社長)のエラストマー事業の20年度上半期業績は、水素添加スチレン系エラストマー「セプトン」等が新型コロナウイルスの影響を受け、地域により強弱はあるものの全般的に苦戦を強いられた。

 「米国は米中貿易摩擦の影響で自国製品を優先購入するなどの特殊要因があり、想定よりも健闘したものの、日本をはじめ、中国を含むアジア、欧州がコロナによる影響を受けた」と、イソプレンカンパニー・エラストマー事業部・井上淳事業部長は上半期を振り返る。

 下半期については、コロナ影響を見込んだ計画として数量的にほぼ計画線上を進んでおり、「第3四半期の段階で一部の用途や地域に、回復の兆候が出てきた。直近では自動車業界が回復の兆しを見せはじめている。中国もまだら模様ではあるものの一般的な雑貨などのコンパウンド用途は回復しつつある」(井上事業部長)とみている。

 生産体制については、タイの「セプトン」新工場の建設を進め、2022年度中の商業運転の開始を目指しており「コンパウンド用途をどのように伸ばしていくかが今後重要となる」(同)と語る。また、コロナ前には米国で液状ゴムの新拠点設立を検討していたが、コロナ禍により、次期中計以降で改めて投資するかどうかを判断していく考えだ。

 下半期に注力していく分野は、「セプトン」

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