摺動特性をもつエンプラ上市 BASFのウルトラゾーン

2020年08月25日

ゴムタイムス社

 BASFは8月24日、高温のオイルと接する自動車部品に特に適したエンジニアリングプラスチックを上市すると発表した。新しいポリエーテルスルホン(PESU)ウルトラゾーンE0510C2TRは、卓越した摩擦特性、高耐油性、優れた寸法安定性を持ち、広範囲の温度変化にも対応できる。また、10%の炭素繊維強化材を使用した射出成形グレードであるため、マイナス30度Cから180度Cまでの幅広い温度範囲で使用可能。粘度が低く、流動性にも優れているため、加工も容易。同素材は世界各地で入手が可能となっている。

 ウルトラゾーンE0510C2TRにより、オイルポンプ、オイルコントロールピストン、圧力バルブ、オートマチックあるいはマニュアルギアボックス内の高速コンポーネントといった、オイルと接する様々な自動車部品の製造が可能になるほか、代替駆動システム向けの新しい用途にも使用できる。流動性に優れ、厚さが1mm未満の部品でも、安定性、耐久性、耐油性を損なうことなく射出成形することができる。熱膨張係数が10・4(10―6/K)と低いため、寸法安定性を維持し、低温から高温への急激な温度変化にも耐えうる部品を実現している。国際規格であるASTMG137に準拠したテストでは、摩擦学的に最適化された他の高性能熱可塑性樹脂の性能を上回る摺動(しゅうどう)(滑りやすさ)性能が示され、機械的安定性と耐薬品性においても、ほとんど変化は認められなかった。

 同素材は、優れた耐薬品性、難燃性、高い剛性と強度、温度変化に対する安定性、卓越した耐加水分解性といったウルトラゾーンの特性も備えている。

 ウルトラゾーンは、ポリエーテルスルホン(ウルトラゾーンE)、ポリスルホン(ウルトラゾーンS)、ポリフェニルスルホン(ウルトラゾーンP)を含む、同社のスルホン系樹脂製品群の登録商標。この高性能素材は、電子機器、自動車、航空宇宙産業にとどまらず、ろ過用メンブレンや、温水や食品と接する部品にも使用されている。ウルトラゾーンブランドは、その優れた特性により、熱硬化性樹脂、金属、セラミックの代替として利用することができる。

 

自動車部品に最適なPESU

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