ブタジエンゴム(BR)|合成ゴム

2020年08月24日

ゴムタイムス社

【開発経緯概略】
ブタジエンをハロゲン化チタンとアルミニウムトリアルキルなどを重合触媒として得られるゴム状重合体をいう。
重合方法としては、乳化重合と溶液重合があるが、乳化重合ポリブタジエンは加工性に劣る。ブタジエンの重合体には、シス-1,4-、トランス-1,4-、および1,2-の三種の構造が存在する。ブタジエンゴムとしては、シス含量が35~40%以下と低いもの(低シスタイプ)と95~99%のように高いもの(高シスタイプ)が市販されている。
工業的に重要なものは、シス含量の多いもの(90%以上)である。
BRは、天然ゴム、SBRに次いで需要が多く、合成ゴムの約20%を占める。耐摩耗性、高反発性、低温特性に優れる。

【性質、加工、その特徴】
① 耐摩耗性に優れ、水に濡れた場合、摩耗特性が非常に優れる。
② 耐候亀裂性、反発弾性および動的低発熱性に優れている。
③ 耐寒性に優れる(ガラス転移温度-100℃)。
④ 耐老化性は天然ゴムより優れる。
⑤ 加工性はあまり良くない。
⑥ 引裂き強さ、引張り強さが低く、ガスバリア性は良くない。

【新製品への応用と主な用途】
▼自動車用タイヤ、自動車部品、ホース、履物、ゴム引布、ツーピースゴルフボールのコア、ポリスチレンの耐衝撃性改良剤など

全文:約553文字

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