乳化重合スチレン-ブタジエンゴム(SBR)|合成ゴム

2020年08月22日

ゴムタイムス社

【開発経緯概略】
スチレン-ブタジエンゴム(SBR)は代表的な合成ゴムで、合成ゴムの中でもっとも多く使用されている。SBRは主としてブタジエンとスチレン(50%以下)のラジカル共重合により得られ、乳化重合により製造される。
SBRでは、結合スチレン量が20~25%のものは天然ゴムと同様な用途に用いられ、加硫することにより最終製品が得られる。ブタジエンとスチレンの比率、重合条件、油やカーボンブラックの添加量の違いにより種類が多い。製品、形態により固形製品(ドライラバー)、ラテックス製品に分けられる。

【性質、加工、その特徴】
乳化重合SBRは、汎用ゴムの主流であり、天然ゴムと類似の用途に使用されるが、天然ゴムに比較し次のような長所がある。
① 異物混入がなく、品質の変化が少ない。価格も原油の値上がりとともに上昇したが、相対的に変動が少なく、安価である。
② 練り工程での可塑化度変化が少なく、練りすぎの恐れや加硫速度、硬さの変化が少ない。
③ 充填剤、プロセスオイルなどを多量に配合できる。
④ 耐老化性、耐摩耗性に優れる。
一方、短所として次のことなどがあげられる。
① 粘着性が少ない。
② 加硫が遅く、加硫促進剤を多量に要する。
③ 弾性が少なく、動的変化を受けたときの発熱が大きい。
④ 引裂き強さが低い。

【新製品への応用と主な用途】

全文:約625文字

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